2026.02.12 クサツエストピアホテルにて開催の『第2回 Alzheimer’s Disease Netrwork Conference in 草津・栗東』におきまして、講演を行いました。テーマは「かかりつけ医が診る認知症について」です。

高齢化の進む日本において、高齢者そして認知症患者は今後も増加する見込みです。そのため認知症診療はきわめて重要かつ身近な医療となっており、個々のの医療機関での診療だけではなく、各医療圏での連携が必要です。今回は済生会滋賀県病院で認知症外来を担当されている藤井 明弘先生・深沢 良輔先生、長年認知症診療をされている南草津けやきクリニック 宮川 正治先生とともに、認知症診療に関して盛んなディスカッションを行いました。

私の講演内容の要点は以下の通りです。

・草津たにもと脳神経外科クリニックではものわすれ外来を行っており、ものわすれ患者様の相談窓口として機能しています。お気軽にご相談ください。

・認知症診療においては、認知症に至る前の段階である「軽度認知障害(MCI)」の診断がきわめて重要です。なぜなら、MCIの段階であれば生活指導や薬物治療を通じて、認知機能の低下を予防できたり、改善がみられる場合もあるからです。認知症に至ってしまうと、治療を行っても徐々に進行することは避けられず、早期から適切に診断・対応することが重要です。

・MCIや軽度アルツハイマー型認知症の患者様については、新たな治療薬「抗アミロイドβ薬」という治療選択肢があります。これまではアルツハイマー型認知症と診断されてからしか薬物治療を開始することができませんでしたが、認知症予備軍の段階から進行を食い止めることができる可能性ができました。

・当クリニックの役割として、認知症診療を行うことの他に、抗アミロイドβ薬の適応があり希望される患者様を高度医療機関へ紹介することが挙げられます。(抗アミロイドβ薬治療を始めるには施設要件があり、基本的には大きな総合病院で治療を開始することになります。)

・一方、抗アミロイドβ薬治療を開始して6ヵ月以上経過した患者様においては、当クリニックでも投与継続いただくことが可能です。この場合、治療を開始した医療機関と連携と取りながら安全に治療を継続します。

今回の講演会では、認知症を専門に診療されている先生方と多くのディスカッションを行えた他、私の友人やクリニックスタッフも現地聴講にきてくれて、大変うれしく思いました。今後も宮川先生、藤井先生、深沢先生はじめ多くの先生方や医療関係者の方々と連携を深めつつ、滋賀県の認知症診療に貢献いたします。